家の周りで見られるカラスってあまり可愛いと思えませんよね。
ゴミ袋を漁って道端に散乱させてしまったり、通勤途中の木に巣があると通りかかる人の頭をつつきに来たりして怖い思いをした人もいるでしょう。
でも、このホシガラスは可愛いんですよ。
身近でよく見かけるハシボソガラスやハシブトガラスに比べ小さく鳩ぐらいの大きさで、
何といっても白い斑点がチャーミンングなんです。

Contents
ホシガラスってどんな鳥
高山や亜高山の針葉樹林帯に生息しています。
登山をする方はお馴染みの鳥ですね。
ハイマツやトウヒの実などを好んで食べます。
飛び方はふわふわとした感じの飛翔で、鳴き声はやっぱりカラスですね。シワガレ声でガァーガァーと云ってます。
でもこれが、普通に見られるカラスと大分違う感じで、白い斑点が可愛いらしいんですよ~。
普段の生活でカラスを見てもなんとも思いませんが、ホシガラスに出会えると嬉しいです。
マジックアワーの出会い
今回描くのは朝のまだ日が昇る直前の、空がバラ色に染まる時間帯に出会ったホシガラスです。
空の上の方は水色をしていて、高度が低い位置はピンク色です。
こんな早い時間から活動を開始しているんですね。
下絵作り
鉛筆での下描きと、背景の空の下色を塗っていきましょう。
鉛筆で下絵を描く

今回のキャンバスはSMと小さいサイズです。
主体の鳥があまり小さくなりすぎないように、鳥はやや大きくしてあります。
木の部分はキャンバスに収まる程度に調整して、ざっくり描きました。
空の下塗り

キャンバスに水をスプレーして濡らしておきます。
ジェルメディウムで薄くしたコバルトブルーを、刷毛で横のストロークで上側から下へ塗ります。
同様にして薄めたマゼンタは下側から上へ塗っていきます。
中間の辺りはやや混ざって紫になります。
背景の空を作る

下塗りを乾かしたら、
空の下塗りに使った色に白を少し加えて、同じように塗っていきます。
今度はグラデーションを意識して塗ります。
上側のブルーと下のピンクの境目は白をジェルメディウムで薄めた絵の具を塗り、実際の空の色に近い色にします。
鳥と木の基本色を塗る

ホシガラスと木の基本色をバーントシェンナに少し黒を加えた焦げ茶色で色をつけていきます。
色を塗る際も、その部分の形を意識して絵の具を乗せていきましょう。
留まっている木を描く
木の幹を作る

木の太い部分の幹はグレー色をしているので、白と黒に少しのフタロブルーを加えたグレーを幹の模様を意識して塗っていきましょう。
枝を作る

枝の部分はグレーよりも黒っぽく見えるので、バーントシェンナに黒と少しフタロブルーを加えた色で枝の形を作っていきましょう。
緑の葉を描く

パーマネントグリーンライトにバーントシェンナを加えた、暗い緑色で葉を描いていきます。
針のような細い葉を筆の先端だけで描きます。
葉の色を調整する

まず、葉の縁に黄色が強い緑色をのせましょう。
葉の淵が明るく見える部分全てに塗っていきましょう。
木の幹の凹凸を描く

木の幹に濃いバーントシェンナで木の表面の模様の方向のストロークで塗っていきます。
一度乾かしてから、初めに幹に塗ったグレー色で幹の明るく見える部分を塗りましょう。
ホシガラスを描く
ホシガラスの☆(ホシ)を描く

ホシガラスの白い☆(ホシ)を描きます。
基本的な形は☆型ではありません。
どちらかというと△(三角)ですね。
白にグレーを混ぜた色を塗りますが、場所によって白さが違うので加えるグレーの量を調整して塗りましょう。
腹の脇の羽毛なども描いておきましょう。
輪郭の色を調整する

葉の縁とホシガラスの縁にオレンジ色をのせていきます。
次に、同じようにイエローをのせていきましょう。
手前にある葉の上側の部分にも、葉のこんもりした形を意識してイエローをのせます。
薄いピンク色で葉の隙間を描いておきます。
グレージング

紫とピンク色の中間位の色を作り、それをジェルメディウムと水で薄めて透明な絵の具を作ります。
これを刷毛で全体に薄塗していきます。
微調整

グレージングでメインのモチーフが潰れ過ぎた部分を微調整しておきます。
こんな感じに出来上がりました。
まとめ
ハシボソガラスやハシブトガラスは神経が図太くて人が居てもあまり逃げませんが、ホシガラスは大分シャイな性格です。
山へ行って見られると得した気分になります。
今回はまだ光が弱い時間帯で、モチーフにも十分光が当たっておらず、明瞭に見えていない状況です。
それでもしっかりホシガラスだと分かるような距離でした。
空の色がバラ色に染まり綺麗だったので、是非描いてみたいと思いました。
動画もありますので、描く参考にしてください。
動画には音声がありません。BGMが流れます。

ここまでご覧いただきありがとうございました。
こんにちは。画家の佐藤 静です。