秋に出会えると嬉しい、ノビタキのシックな冬羽を描く!

こんにちは!画家の佐藤 静です。

出会いは神奈川県の空地でした。

家から歩いて行けるところにあった空地にこの鳥がやってきました。

平地である場所にも秋の一時期に立ち寄ることがあるノビタキ。

旅の途中に立ち寄るこの鳥は、必ず会えるとは言えないのですが、農耕地や河川敷などで出会うことがあります。

この時も同時に複数羽が空地に立ち寄っていて、夕方日が落ちる前に目の前の枝に止まってくれたのを描いてみました。

ノビタキってどんな鳥

初夏、南から渡ってくるノビタキは、1,000m~2,000mほどの高原で子育てをします。

森の中ではなく開けたよく見渡せる土地で少し高い木や草の先にとまって、地面にいる虫や飛んでいる虫を探しています。

空中で、飛んでいる虫を捕まえるフライングキャッチを見ることができるでしょう。

ノビタキは、繁殖時期にはオスとメスの羽の色が違います。

ノビタキのオス

ノビタキのオスは胸が赤褐色で、頭部と背中は黒で背中には白班がありその姿はよく目立ちます。

他のオスとの縄張り争いがあり、お互いを見つけやすくなっているのでしょう。

子育てをする条件の良い場所はそんなに多くは無いのかもしれませんね。

ノビタキのメス

ノビタキのメスは胸にわずかなオレンジがありますが、頭部や背中の色はオリーブ色ではっきりした色合いではありません。

子育てが終わってまた南に変える頃になるとオスもメスもシックな淡橙色に変身します。

オスの方が、頭部が黒っぽい傾向があります。

ノビタキの冬羽

背景を作る

今回描く支持体は、SMのキャンバスです。小さいサイズですね。

こんな写真を描きます。

下側2/3は黄色っぽく色付いた草が覆われ、上の1/3の上部は赤紫掛かったいろで、その下の方が緑掛かった色にしていきます。

写真を見ながら鉛筆で下絵を描きます。

鳥より上側の一番上を赤紫をした色として横のストロークで塗ります。

草部分の上側にパーマネントグリーンにフタロブルーとイエローオーカーを少し混ぜた緑色を横のストロークで塗ります

まだ乾かないうちにスポンジで全体を叩きます。

もう一度同じ作業を行います。

更に、赤紫にフタロブルーを混ぜた青紫を重ねます。

その下側にも先ほど使った緑色にフタロブルーを混ぜた緑を塗り、スポンジで全体を叩きます。

黄色の草の部分の下塗りをします。

イエローにイエローオーカーを混ぜた色を全体に縦のストロークで塗ります。

次に、上で使った緑を葉っぱの動きを意識して、薄く塗っておきます。

赤にバーントシェンナを少し混ぜた色を紅葉して赤く色づいた部分に縦のストロークで塗っていきます。

イエローオーカーをジェルメディウムで薄めて透明な絵の具を画面全体に塗っておきます。

全体に靄のかかったような落ち着いた色合いにします。

留まっている枝を描く

枝の部分にバーントシェンナにマゼンタを加えた色をぬります。

先端は少しS字状に曲がっていて、枝の途中に凹凸があるので形を意識して描きます。

次に枝の上部に行くほど、緑が入るので、バーントシェンナにパーマネントグリーンを混ぜた色を上部に行くほど濃くのせていきます。

光が透過している葉の部分にライトグリーンにイエローと白を加えた明るいグリーンを塗っていきます。

枝の上部、特にバックが草から上に出ているところは、枝の周りが光っているので、葉に塗った色に更に白を加えた色を枝の両サイドに塗っていきます。

枝の途中の凹凸部分にも少し緑が出ているので塗っていきます。

葉に光が透過していない部分は濃い緑色をしているので、その部分をパーママントグリーンにバーントシェンナを加えた色で描いていきます。

鳥を描く

バーントシェンナに黒を少し加えた色をジェルメディウムで薄め、鳥の羽毛を意識したストロークで色の濃い部分に塗っていきます。

乾かしてから、更に塗り重ねていきます。

鳥の茶が黒っぽく見える部分にバーントシェンナに黒を混ぜた色で着色していきます。

嘴と目はシッカリと塗って大丈夫です。

頭部から背の模様を意識して塗っていきましょう。

翼部分と尾羽は重なりをよく観察して色をのせていきましょう。

頭部に少しだけ見えているオレンジ色部分と頭部と背の間部分、そして上尾筒部分に塗っていきます。

ここでもあくまで羽毛の流れに沿って塗ります。

黒い部分をシッカリ描いていきます。

特に嘴と目、翼と尾羽です。

肩羽の羽毛を描いていきます。

中心は黒っぽくなっていて、その周りの広がっている先端を羽毛らしく描きます。

色はイエローオーカーに少量のマゼンタと白を混ぜた色で放射線状に広がっているイメージです。

翼の縁の白っぽい部分を描きます。

今塗った色に更に白を加えた色で描いていきます。

白い部分を描きます。

白にわずかにフタロブルーを混ぜた色を目の上と顎の部分と、白く見える部分に塗ります。

橙褐色を作り、そこにジェルメディウムを加えて薄めた絵の具を鳥全体に塗って、鳥の色を暗くします。

仕上げ

イエロオーカーにグレーを混ぜた色で肩羽や頭部の鳥全体の羽毛の形を整えます。

最後に鳥の周りの明るく輝いている部分を塗って仕上げます。

こんな感じに出来上がりました。

まとめ

ノビタキの冬羽でも可愛いでしょ。

9月中旬から10月中旬に皆さんの近くにもノビタキが来るかもしれません。

近くの農耕地や河川敷や空地などを注意して観察してみてください。

冬羽の次は、ノビタキの夏羽も描いてみたいと思います。

動画もありますので、参考にご覧ください。

この動画は音声がありません。 BGMが流れます。

ここまでご覧いただきありがとうございました。

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