オオマシコってどんな鳥
全長は17㎝ほどのスズメより少し大きいアトリ科の仲間で、漢字名は大猿子(オオマシコ)と書く赤色の小鳥です。
猿子とは猿の顔やお尻のように赤いという意味です。オスは全体が桃色を帯びた赤色で、額と喉は銀白色の羽毛があります。
背には黒色の縦斑があり、翼の上面、尾は濃い褐色で、中雨覆いと大雨覆いの先端は白く、二本の白線に見えます(メスは目立たない)。くちばしは灰黒色。
メスは全体に赤味が弱く、腹には縦斑があります。

この写真はメスです。
シベリア東部からアジア北部の森林地帯で繁殖し、冬期には中国や韓国、日本へ渡ってきます。
日本では年によって渡来する数にばらつきがありますが、主に北海道と本州中部の1,000m~2,500mの山地の明るい森林や林縁、低木林などに数羽で生息しています。
「ピイーッ ピイーッ」や「ピィッ」などの短い声を出します。
草や樹の種子などを食べますが、特にハギ(萩)の実が好物です。

どうしてハギの実が好きなの?
美味しいのかな、食べてみようかな!

完成するとこんな感じになります。
下絵作り
下描き
ジェッソで下地を作ったF3のキャンバスに鉛筆で下描きをします。

雪の部分とハギ(萩)はデッサン感覚で描いて大丈夫ですが、鳥の部分は形がおかしいと不自然になりますので、できるだけ正確に描きましょう。
形を取るのが難しいようでしたら、カーボン紙などで転写しても大丈夫です。
下塗り
雪の部分以外にジェルメディウムと水を加えた透明な青紫を塗っていきます。

下絵が見えなくならないように、あまり濃くならない程度に何度か塗り重ねていきます。

色が濃くなってきましたね。
ここであまりムラにならないように刷毛で全体を均していきます。
背景を作る
背景が一様では面白くないので、写真を見ながら背景を作っていきましょう。
グレーをのせる

薄いブルーグレーをジェルメディウムと水で薄め、透明な絵の具を作り、筆で色を着けたい部分に少量置いていきます。
すかさずスポンジでポンポンと叩いていきます。
茶色と白ものせます

赤っぽい薄い茶の色を着けます。
更に、薄い白色も同じように色を着けていきます。
最初に塗った青紫色を残すようにします。

とにかく、絵の具をのせるのは少量ずつです。
そして、色をのせたら素早くスポンジで叩きます。
アクリル絵の具は乾燥が早いので、一所懸命に叩きます。
でも、あまり力強くは叩かないでください。
テンポよくです。
これを何色も根気よく重ねていって、納得いくような背景を作りましょう。
ハギ(萩)を描く
ちょっとピンボケで見ずらいですね、ごめんなさいね。
ハギの陰色を塗る

ここでは鉛筆で描いた線に黒に近い焦げ茶色を塗っていきます。
この焦げ茶色はハギの枝と実の陰色になります。
背景を塗って鉛筆の線が見ずらいかと思いますが、よく見えない部分は写真をよく見て描きましょう。
ハギの明るい部分を描く

今度は光の当たっている部分の色を塗ります。
茶とイエローオーカーと白を混ぜた色を塗っていきましょう。
特に明るい部分には白を少し多めにします。
また、枝の薄茶色に見える部分にはイエローオーカーに少しオレンジ色を混ぜた絵の具を塗っていきましょう。
鳥を描く
さあ、絵画のメインモチーフになるオオマシコを描きましょう。
鳥の下塗り
この赤い鳥の羽の奥に見える色は何かを考えてみると、下塗りはこの薄いピンク色になりました。

鳥全体に薄いピンク色を塗っておきましょう。
オオマシコの基本の下色です。
オオマシコをシッカリ描き鳥らしくします
まずは、翼です。
翼の黒い部分を描く

翼と大雨覆いそして尾羽の黒っぽい部分を塗っていきます。
翼が重なっている部分は細い線となっていますが、まず平筆で線を引いていきます。
ここではそんなに綺麗に線を引くのは難しいですが大丈夫。
羽の重なりは黒い部分と白っぽい部分に見えますので、白っぽい部分は薄いイエローオーカーを混ぜた色で塗りましょう。
それから面相筆小などの先端の細い筆で、細い線を整えていきましょう。
オオマシコの特徴色の赤い部分を描く

鳥の赤い部分の色を塗ります。
この色は赤味が強い紫に少し茶を混ぜた色を作り塗っていきます。
どちらかというとレンガ色に近い色です。
塗る際は、鳥の羽の構造をシッカリ見ながら羽の付き方を意識して塗っていきます。
影の部分には濃い目に色を乗せましょう。
脇腹は薄塗にします。
頭部や喉の銀白色を描く

これも、この鳥の特徴になります。
額と喉の白銀色部分と、背中と肩の部分の白を塗ります。
背中の濃い茶色い線を描く

背中の黒っぽい線を描いておきましょう。
体の白い部分を描く

もう一度、頭部と喉、腹の白さを強調したい部分に白をシッカリ塗ります。
目を塗り生き生きと

目に黒を入れていきます。
鳥が生き生きしてきました。
目の周りのリングも描いておきましょうね。
脚も影になり黒っぽく見えるので塗っていきましょう。
嘴を描く

嘴に色を塗ります。
黒、グレー、薄いイエローオーカーを塗り分けます。
嘴の色は一様ではありません。日の当たり方や角度によって見え方が変わります。
雪の部分を描く
白い雪も赤いオオマシコの引き立て役なので、しっかり雪らしくしていきましょう。
雪の下塗り

雪の下塗りをします。
ここでも、青紫をジェルメディウムで薄めた色を雪の部分全体にざっくり塗ります。
影の部分は同じ色を重ね塗りして色を濃くしておきます。
雪の白の下塗り

今塗った薄い青紫に白を混ぜた色を塗り、スポンジで叩いていきます。
雪のざらついた表情を出します。
雪の粒の基礎部分を描く

降り積もった雪の感じを出していきます。
先ほどと同じ色を使い、筆でドット(点々)を全体に置いていきます。
影の部分にも塗っていきましょう。
雪に光が当たっている部分を描く

さらに、白を多く加えて光の当たっている部分にドットを描いていきます。
雪の粒々を根気よく描いていきましょう。
光の当たる部分の形を描く

ドットだけでなく、雪のディテールを意識してドットを少し繋げるように描きましょう。
雪を柔らかくする

光の当たっている部分に白をジェルメディウムと水で薄めた、白を刷毛で塗っておきましょう。
ここで使うのはかなり薄い白です。
影の強さを調整する

影の部分に薄めた青紫を塗ります。
影にも濃淡をつけるようにします。
光で輝いている部分を描く

何も混ぜない白を光の強く当たっている部分にドットを着けていきます。
雪が光で輝いている部分です。

一応このような感じに出来上がりました。
まとめ
いかがでしたか、皆さんも真似して描いてください。
背景や雪の表情を描くのには根気がいりますが、頑張ってみてください。
この下に動画がありますので、参考にしてくださいね。

ここまでご覧いただきありがとうございました。
動画は音声はありません。BGMが流れます。
こんにちは。画家の佐藤 静です。