小鳥は可愛らしくて皆さんにも人気です。
ほとんどの小鳥は手のひらに乗るくらいのサイズで、足も細くてよくこんな足で立ってられるの~
なんていつも思ってしまいます。
そんな小鳥のジョウビタキを描いていきましょう。
さあ、どうぞ!
Contents
ジョウビタキ(尉鶲)はどんな鳥
鳥好きの人は良く知っていると思いますが、一応ジョウビタキについてご紹介しておきます。
この子鳥は渡り鳥で冬にやってきますが、近年1,500m以上の高地で繁殖が確認されています。
平地では11月初旬ごろから、3月ごろまで住宅街でもよく見ることができるスズメほどの大きさの小鳥です。
オスとメスは色が違います。
メスは背中が頭から尾羽まで薄茶色をしています。
オスはオレンジ色の部分の色が濃く、背中の黒と顔のクロがクッキリし、頭部の銀色が特徴です。
名前の由来ジョウビタキ(尉鶲)の尉は老翁で、つまりお年寄りのような銀色の頭を意味しています。
オスの頭は銀色をしていますよね。
ヒタキとは鳥の種類でヒタキ科に属します。
ヒタキの仲間は、カッカッカッという鳴き声が火打石を打っている音に似ていることから「火焚き」、つまりヒタキとなったとされています。
銀色の頭をしたヒタキの鳥ということです。
見つけ方は、鳴き声です。
ヒッヒッヒッ、と甲高い声で鳴き、少し小さい声でカッカッカッと鳴き、電線やアンテナなどの高い場所で見張りをしているので見つけやすいです。
特徴は、背中の白い紋で、オスとメス両方にあります。
くりくりっとしたまん丸の黒い目がとても可愛い小鳥です。
ぼくはメスの方が可愛いと思いますよ。
目がクリックリッでしょ。
ジョウビタキを描いてみよう
今回描くのはオスで、こちらが元の写真です。
元の写真
早速、柳の木にとまるジョウビタキを描いてみましょう。
下絵を鉛筆で書いておく
まず、写真を参考にキャンバスにこんな感じで下絵を鉛筆で描いておきます。
背景の下塗り
まず、全体にジェルメディウムで透明度を上げた紺色に黒を混ぜた青を、モチーフの周りにざっくり塗っていきます。
透明の絵の具にしてあるので、下絵にかぶってしまっても線が見えるので大丈夫です。
後でまた背景には色を重ねていくので、ここで真っ黒に塗ってしまう必要はありません。
鳥と柳の下塗り
下絵の柳と鳥の部分もジェルメディウムで透明度を上げたグレーで塗っていきます。
この時、目に黒い色を入れます。
目の位置はとても大切なので、初期の段階で決めてしまった方が良いです。
鳥の基本色を塗る
ここでモチーフの色に近いやや暗い色を鳥に大まかに塗っていきます。
ここで塗った色は、羽の下に透けて見える黒っぽい色になります。
この時、鳥の羽毛を意識しながら、羽の線に沿って色をのせていきましょう。
鳥の羽は飛ぶ際に抵抗にならないように、前から後方へ向かって生えています。
目の周りは、周囲に放射用に羽が生えています。
グレーの羽毛を塗る
背中の特徴である白い紋も描いておきましょう。
そして、鳥のやや明るいグレーの部分を塗っていきます。
頭から背中の上の部分羽の縁部や柳を塗ります。
羽のディテールを描く
鳥の固有色をのせていったので、少し細かい部分に筆を入れます。
そして、細い筆で羽の縁部をもう少し丁寧に描いていきます。
背景の基本色を塗る
背景に青みが欲しいので、濃い青で全体を塗っていきます。
完全に乾かない状態で、今度はやや白っぽいグレーを絵の上部に重ねていきます。
柳の枝を塗る
柳の木は少し赤茶なので、少しだけ赤を混ぜた暗い茶色を枝に塗っていきます。
柳の花を描く
柳の花は逆光で少しクリーム色に光って見えるので、少し黄色を混ぜた白を花の周りに塗っていきます。
鳥の羽毛を細か描く(立体感を意識)
鳥の頭と、肩のあたりにある羽毛は白に近い明るいグレーを塗っていきます。
鳥の周りは、逆光で光って見えるので、頭から肩にかけて白を塗ります。
乾いたらその部分に薄い黄色を塗ります。
元の写真をよく見て、羽も細かく描いていきます。
この時光は左上前方から当たっているので、左側は明るく、右側を少し暗くしていきます。
柳の枝もグレーで立体感を出していきます。
背景や柳の光を描く
背景にグレーを入れていきます。
上の方にグレーを塗っていき、明るい雰囲気にしていきます。
鳥のとまっている枝以外の前後にある枝は、少しぼんやりさせるために背景色と同じ色を薄く輪郭部分にかぶせます。
仕上げは、写真を見ながら細かい部分を直していきましょう。
仕上げ
今回はここで完成とします。
如何だったでしょう。
それほど難しくはなかったかと思います。
まとめ
今回の作画の進め方は一例ですので、絶対この通りにやらなければいけないというものではありません。
また、写真を見て描くのがいけないという方もいるかもしれませんが、そう思う方は実物の小鳥を見て描くのがどれだけ大変かをわかっていない可能性があります。
昔の画家は、鳥を捕まえて飼って描いたり、狩猟したものを剥製にして描いたりしていました。
野生の鳥は警戒心があるので近づけないし、逃げてしまいますから、野外でスケッチするのはかなり難しいです。
また、写真を見ながら描いても写真通りに全く同じにする必要はありません。
絵画は自分の思うように変えても問題ないのです。
自分の感じるままに素敵な絵を描いてみてください。
ここまでご覧いただきありがとございました。
こんにちは。
画家の佐藤 静です。