動物や野の花、風景は外へ出てスケッチをして絵を描くことができれば一番いいのですが、水彩画と違
いアクリル画は完成まである程度時間がかかります。
時間がかかると太陽の高さが変わったり、動物はじっとしていることがないのでなかなか野外での絵を
描き進めるのが難しいです。
そこで、写真の撮影をして描くことをお勧めします。
現在ではスマートフォンできれいな写真が撮れます。
スマートフォンのいいところは、これと思ったときに撮影できるので、いつも気にして歩いていると、思わぬ拾い物をする可能性がありますよ。
一番いいのはやはり一眼レフやミラーレスで撮影したものでしょう。
Contents
撮影の際の注意
撮影の目的を決める
予めどんなモチーフを撮影したいかを、決めておきます。
モチーフはどこに行けば撮影できるかを調べておきましょう。
そして、どんな天候状態で撮影したいか、どんな時間帯で撮影したいか、時間帯によって太陽の位置が違い、自分の思っていた通りになならないことが多いです。
朝のイメージ、昼のイメージ、夕方のイメージ、また夜のイメージを持っているといいですね。
それから、頭の中でのイメージはどの季節に最も合っているかを考えましょう。
描きたいモチーフをたくさん思って、一年間の予定を立ててみましょう。
最も重要なこと
撮影するときにこれは最も重要なことといってもよいと思います。
撮影した写真を後から見ればわかることは、ほんの一部です。
ですので撮影した時のモチーフの光の状況や、周りの状態をよく覚えておくことが必要なのです。
この時の全体の雰囲気を覚えておくと、撮影の時に非常に役にたちます。
主役となるモチーフにその雰囲気をまとわせるのです。
絵画制作はある意味雰囲気を表現することなので、これを覚えておくことが重要になるのです。
撮影方法
到着は早めがおすすめ
イメージした場所へ時間より少し早めに行きましょう。
これは思っていたよりも良い雰囲気に出会える可能性があるからです。
自分のイメージよりも良い雰囲気であれば、どんどん撮影を進めます。
画角は複数
画角とは絵にするイメージにピッタリ収まる範囲を撮影することです。
イメージした通りの画角で撮影ができたら、イメージ通りの画角が50mmレンズで撮影したものであれば、もっと広角に撮影したり、望遠で撮影したりします。
この広角での撮影はぜひやってほしいです。
広角で撮影すれば、撮影した時の状況を思い出しやすくなりますし、周りの雰囲気も写っているので後から役にたちます。
できらたら望遠も、違った雰囲気になりますので、これもまたあとで利用できます。
F値も複数
F値とはレンズの絞りの値です。
F値が大きいほど前景から遠景まではっきり写すことができますし、額にF値が小さいほど、モチーフの後や前のものがボヤケてふんわりしたイメージに撮影できます。
この効果もレンズが広角(~28mmぐらい)か標準(35mm~70mmぐらい)か、望遠(90mm~ぐらい)かによって変わりますし、モチーフまでの距離によっても変わってきます。
三脚を持っていこう
最近のカメラは手振れ補正の機能がありますが、三脚を使える場所であれば三脚を使ってブレを防ぎます。
ブレがあると後から写真を見て細部がわかりずらいです。
F値を大きくすると、シャッタースピードが遅くなるので、三脚が必要です。
狭い場所では一脚でも良いです。
カメラ位置による違い
カメラ位置(カメラアングル)によって、モチーフの見え方が違ってきます。
普通は立って顔の前あたりにカメラを構えると思いますので、それで撮影したら次はアングルを変えます。
今度はしゃがんで撮影してみてください。
アングルが変わるとグッと違った雰囲気で撮影できることがあります。
地面すれすれにカメラを構えて撮影すると、またこれも面白い効果がでます。
次に、左右に動いて撮影します。少し邪魔なものがあった場合は、少し位置を変えるだけで画面から外すことができることがあります。
太陽の位置による違い
最も撮影しやすいのが、太陽を背にした順光の時です。
モチーフにしっかり日の光が当たり、撮影スピードを上げられるのでブレを抑えることができます。
太陽が出ている状況で、順光で撮影したものは実はあまり面白みがありません。
そこで、太陽を横から受ける状態にして撮影してみましょう。
モチーフに立体感がグッとでるでしょう。
次に逆光(太陽を前にした状態)で撮影をしてみましょう。
これは撮影するのが非常に難しい状況ですが、ドラマティックな結果が出ることがあります。
昼間の逆光の撮影は、広角レンズを使った方が良いでしょう。
またこの逆光の撮影は朝や夕方の日が低く、光が若干弱くなった状況が適しています。
草木の葉が日の光を通して、輝いたように明るく見えます。
ただ、シャッタースピードが遅くなり、ブレをおこしやすいので三脚を使った方が無難です。
モチーフによるレンズの選択
風景の絵を描きたいのであれば、標準レンズや広角レンズを使います。
動物や鳥を撮影したいときは、望遠レンズや標準レンズがおすすめです。
花や昆虫などの撮影には標準レンズやマクロレンズがおすすめです。
※マクロレンズとは主に標準レンズ~広角レンズにマクロ機構のついたレンズで、グッと近づいても ピントが合います。
まとめ
野外でモチーフを撮影するのには、それなりに計画を立てて行った方が良い結果を得られると思います。
撮影するために、人の農地に入ったり、邪魔だと言って木を切ったりなどをしないようにしてください。
邪魔なものは、絵にするときに描かなければいいので。
電柱や電線などは退かせないので、そんなものは描かなければいいだけです。
レンズをそれなりに揃えたり、三脚も用意したりするのが大変な方は、スマホの撮影で問題ないです。
前にも話したように、撮影した全体の状況を覚えておいた方が、絵の完成のイメージが湧いてきます。
ここまで、ご覧いただきありがとございました。
こんにちは。
画家の佐藤 静です。